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Fellatio Destination
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オマエは数秒後に死ぬ!
「葉隠」を読んだことがあるだろうか?
読んだことが無い人でも「武士道とは死ぬことと見つけたり」の一文は知っているだろう。
この文言はとかく死を賛美していると勘違いされがちだが、それは間違った解釈だ。
本来の意味は、死をしっかりと意識して今を一生懸命生きなさいといったものなのだ。
かっこ悪い死に方をしないためにどう生きれば良いかを考えさせられる書である。
また「葉隠」には「恋ひ死なむ後の煙にそれと知れ終にもらさぬ中の思ひは」といった一文もある。
これは自分の恋心を絶対に相手に悟られてはならず、自分が死んで煙になったときにその相手がどんな反応をしているかで、生前にどう思われていたかを知りなさいといった究極の童貞道のススメ。
たとえ誰かに「好きです」と告白されても「あ、あのぉちょっとぉそういうのぉ苦手なんでぇへへへ」と立ち去るべきだと説いているだ。
なんだコレ!ゴミみたいなことほざいてんじゃねえ!女とやりまくるぜ!と思っている人は危ない。
ろくな死に方をしない。
本当にろくな死に方をしない。
今回は男の死ぬ直前の表情でグッド死かバッド死かを判定しよう。
なにそれ意味わかんない、という人はゲーセンでコインゲームでもしていればいい。

「How many いい顔」Good死編
まずはいい顔で死んでいく人たちを紹介しよう。
特徴としては納得して死んでいく。だから去り際になんとも深みのあるええ顔しよる。
あ、今回は死ぬ前のアレなんでいわゆるネタバレばっかです。
一発目はキム・ギドク監督「弓」からこの顔。
とにかく女性からすこぶる嫌われているキム・ギドクの老人と少女の狂った純愛映画だが、ラストで老人が天に矢を放ち魂を空に帰し、肉体を海に投げるシーンが素晴らしい。
念願の少女との結婚を達成したので、少女を自由にしてあげ陸からきた青年に託すための美しい自殺かと思いきや、実際はそうではなく永遠に少女を縛る為の儀式だったことがすぐに判明するからさらにかっこいい。
この方法さえ知っていれば死ぬのなんか怖くない。むしろ早く死にたい!!と思ったが、女性からすれば最悪。
いつも通りキム・ギドク映画らしく、よくわからないカラフルな紐が風にたなびき、セリフは少なく、主人公は登場した瞬間から終始狂っている。
「コースト・ガード」のチャン・ドンゴンも「弓」の老人もピュアな眼の持ち主。
でも一目見てわかる。この人は狂っていると。
けっこうな年齢なのにすごいピュアな目をしている人をたまに見かけるが、だいたい変な人が多い気がする。
そんな変な人が軍隊にいたり、船上で少女を飼っていればおかしくなるのも当然。
しかも映画では狂っている人に都合よく女性が立ちまわる。
このキム・ギドクのブレない女性観が女性からすれば本当に嫌なんだろうな。
女にモテなくてもあきらめることはない。この方法があると教えてくれる一本。

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天に弓を射つ。そしてこのあとは…
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海にぴょーん!

次はサイモン・ウェスト監督のリメイク版「メカニック」
女がほとんど出てこないホモソーシャル感満載ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画。
ただでさえ危険な殺し屋家業をしているのに、殺した相手の息子を弟子にする綱渡り人生なのだが、
そこはジェイソン・ステイサムだから大丈夫。弟子の成長を喜ぶ余裕すらある。
ま、結局はジェイソン・ステイサムが父親を殺した張本人だと知った弟子の復讐を食らうが、当然のようにスマートに殺し返す。
その弟子の死ぬ直前の顔が素晴らしい。
一時は心を交わし合った師弟だからこその微笑みを最後に爆死する。
「やっぱり師匠にはかなわねぇや」といった満足した顔なのだ。
一緒に暮らしていたし、師匠と弟子の関係以上になっていたからこその安心した顔だったのかもしれない。
「コンエアー」や「エクスペンダブルズ2」など女性が入る隙のないバカみたいな映画ばかり監督している印象の強いサイモン・ウェストだが、本当は男同士の魂の繋がり描こうとしている志の高い人物と考えているのは僕だけではないだろう。
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このあと大爆発!

このように笑顔でこの世におさらばできる死もあれば、次に紹介する最後に落ち込んで死ぬ「ガッカリ死」というのも存在する。

「飛んで火に入る夏の令嬢」Bad死編
ガッカリ死とは死の間際に「うわぁ…ないわぁコレ」と落胆した顔で逝ってしまう、可哀そうな死に方だ。
でもほとんどは悪人かヤリチンが迎える死に方なので安心してほしい。

このガッカリ死の有名な例はリュック・ベッソン監督「レオン」
に登場する極悪麻薬取締捜査官のゲイリー・オールドマンの最後の顔であろう。
手に握った手榴弾のピンを見つめがら小さく「クソ…」とつぶやくあの顔!そして大爆発!
このシーンがあるだけで嫌いな映画である「レオン」もなんとなく楽しく見ることが出来るってものだ。
「レオン」はおかしな映画だ。陰性童貞映画だ。
ナタポー演じるマチルダは意地の悪い女の子だし、レオンはあきらかにコミュニケーション能力に難があり、
牛乳ばかり飲む自閉傾向のある人物だ。マチルダは押し掛け女房となりレオンをおろおろと困惑させるのだが、
いい大人が(しかも孤高の殺し屋が)ガキ一人追い出せないとはなにごとか。
しかもママゴトのようなプラトニックラブを始めるから始末におえない。
とくにディレクターズカット版である完全版はもう気持ちが悪くなる。レオンとマチルダが物真似大会をやるところなんて見ていられないほど。
そんな映画でもゲイリー・オールドマンの1シーンで救われる。
ブラッド・ピットも「ファイトクラブ」のコメンタリーでゲイリー・オールドマンの死に方は最高!と絶賛しているくらいなので、やはりこの顔は誰が見ても「ざまぁぁ!」と爽快な気分になれるのだろう。
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調子にのってた自分を恥ずかしむようないい顔

ま、調子にのってる奴はろくな死に方をしないということですよ。
さらにもう一本。
レクシー・アレクサンダー監督の「パニッシャー・ウォーゾーン」
御大層な名前のこの監督は「フーリガン」とその続編、それと「パニッシャー・ウォーゾーン」しかまともに撮っていない筋金入りの暴力人間。かと思いきや美しい女性なんですよね。
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本当のパニッシャーを撮ったのはなんとこの人だ!

「パニッシャー・ウォーゾーン」は良い映画だ。個人的2009年のベスト1映画になったくらいだから相当好きだ。ようやく出たパニッシャーらしい強烈に血の臭を発する映画なのだが、ただグロいだけでなくその殺人の描写のタイミングが絶妙で実に清々しく鑑賞後はソープに行ったあとのような気分になれる。
内容は極めてシンプル。パニッシャーが悪人を殺す。これだけ。
でもね、それでいいんですよ。映画なんて。
100回泣く必要なんてビタ一文ないんです。あんなものはクソです。
パニッシャーに出会うだけで相当ガッカリ。その後は死に備えるしかないから。
そんな奴らの最後の表情は本当に元気をくれる。「ザ•レイド」や「ジャッジドレッド」に先駆けた団地映画であり、
悪人はこうなるぞと教えてくれるいい教科書映画ですよ!
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ジャンキーのこいつ相当びびってますね、このあと…
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パンチ一発で顔面を殴り砕かれて死ぬ
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この人の足元に手榴弾があるのであきらめてます
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隠れていたデブも…
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バーン!!

悪人にはガッカリ死がよく似合う。
80年代アクション映画のように殺人をユーモアにしている素晴らしい映画が「パニッシャー・ウォーゾーン」なので、未見の人はツタヤへ走れ!

最後はツイ・ハーク監督「ミッドナイトエンジェル ~暴力の掟~」だ。
よく処女作にはその監督の全てがつまっているというが、実質的にツイ・ハークの処女作である「ミッドナイトエンジェル」を観る限りツイ・ハークにつまっているものは暴力だけなんじゃないかと疑ってしまう。
そもそもこの映画は子供の頃に父と一緒に観て二人ともその内容に茫然としたトラウマ映画というやつである。
タイトルを忘れてしまっていたので、ずーっと探していた映画でもある。
いまDVDが手元にあるのはツイッターでこの映画のタイトルを教えてくれたcombatzandigさんのおかげ。
本当にありがとうございました。
ま~ひどい映画で登場人物のほとんどが死ぬ。動物を虐待するシーンもある。
少しのいたずらが不条理なほどとんでもない事態を招くところが、妙に現実と似ているところでもあり恐怖を覚える映画。ズッコケ三人組の構成が全員ハカセという本当にズッコケるような高校生?三人組が主人公である「ミッドナイトエンジェル」は、ラストまで暴力がエスカレートしていき終点の死に到着する過程を丁寧な描写と大胆な展開でみせる傑作だ。絶対にこんな風には死にたくないと思わせるトラウマ映画なので、中学生のお子さんなどに見せれば万引きや自転車泥棒など軽犯罪を抑止できること間違いなしです。
もう最後はベトナム帰還兵にミンチにされますから。
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逃げた溝で見つかる。ヘラヘラするしかない
(フランス版DVDではこれがジャケ写)

今回掲載した死の間際を迎えた人たちは程度の差はあれど全員悪人。あ、アレクサンダーさん以外ね。
同じ悪人でもグッド死もあればバッド死もある。
グッド死のためには「葉隠」に書かれているように、常に死を意識し女に興味がないふりをするべきなのか。
いや、意味わからん。
ゲーセン行ってコインゲームしよ。


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